技術士二次試験口頭試験の想定質問集です。
各質問がどのコンピテンシーに関するものなのか考えながら解答にチャレンジしてみて下さい。
全ての質問にスムーズに答えられるように、何度も繰り返し練習しましょう。
ただし、これらの質問は基本的なものですので、全て答えられるようになって初めて基本を押さえたというレベルです。口頭試験での質問を網羅するものではありませんのでご了承ください。以下の想定質問に加えて、ご自身の業務経歴に合わせた具体な質問が追加されるという認識の上で、そちらの対策も別途実施して下さい。また、以下には質問文が異なるだけで、同じ内容について聞くものが含まれますが、どんな聞き方をされてもその質問の意図を見極めるための練習ですのでご了承ください。
では、さっそくスタート!
(問題文をクリックすると解説が表示されます。)
想定質問108本ノック
Q1. 3義務2責務とは何ですか?各項目とその概要を簡潔に教えて下さい。
技術士の3義務2責務の定義を答える質問です。
- 信用失墜行為の禁止(義務):技術士又は技術士補は、技術士若しくは技術士補の信用を傷つけ、又は技術士及び技術士補全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
- 秘密保持(義務):技術士又は技術士補は、正当の理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。技術士又は技術士補でなくなった後においても、同様とする。
- 技術士の名称表示の場合の義務(義務):技術士は、その業務に関して技術士の名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示してするものとし、登録を受けていない技術部門を表示してはならない。
- 公益確保の責務(責務):技術士又は技術士補は、その業務を行うに当たっては、公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない。
- 資質向上の責務(責務):技術士は、常に、その業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない。
Q2. 技術者倫理綱領とは何ですか?
技術者倫理綱領の定義を問う質問です。前文と本文10項目を合わせて解答できるようにしておきましょう。
こちらの記事が参考になります。
土木・建設部門の技術者倫理綱領【技術士二次試験口頭試験対策講座】
【前文】
技術士は、科学技術の利用が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して安全で持続可能な社会の実現など、公益の確保に貢献する。
技術士は、広く信頼を得てその使命を全うするため、本倫理綱領を遵守し、品位の向上と技術の研鑚に努め、多角的・国際的な視点に立ちつつ、公正・誠実を旨として自律的に行動する。
【本文】(10項目)
- 安全・健康・福利の優先
- 持続可能な社会の実現
- 信用の保持
- 有能性の重視
- 真実性の確保
- 公正かつ誠実な履行
- 秘密情報の保護
- 法令等の遵守
- 相互の尊重
- 継続研鑽と人材育成
Q3. 上司から倫理違反を強要されたらどうしますか?
倫理違反を指示された場合の対応は以下の流れになります。
- 倫理違反であることを確認する
- 説得を試みる
- 内部告発する
ここで、内部告発先は監督官庁です。これも聞かれる可能性があるので覚えておきましょう。
Q4. あなたの会社には、倫理違反を報告するためのツールや場所が用意されていますか?それはどんなものですか?
社内のイントラネットやポータルサイトに内部告発のための場所があるはずです。試験までに確認しておきましょう。
Q5. 業務経歴と業務内容の詳細を3分で述べてください
業務経歴について経験業務と期間を順に述べた後、業務内容の詳細について簡単に述べます。業務内容の詳細については面接官は事前に目を通していますので、必要なところだけ抜粋しながら簡潔に述べるようにしましょう。
Q6. あなたが技術士を取得する目的は何ですか?
技術士二次試験を受験する目的を問う質問です。技術士としての信用獲得や責任ある立場での業務獲得と、技術士会等への参加によるスキルアップの2点を述べておけば十分です。
Q7. これまでの業務の中でリーダーシップを発揮した経験はありますか?
リーダーシップ経験を問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q8. 業務内容の詳細に記載された業務の中で実施したコミュニケーションの工夫を教えて下さい。
業務内容の詳細に記載した業務経験に限定して、コミュニケーションについて問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのコミュニケーションの定義を確認しておきましょう。当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q9. 業務内容の詳細に記載された業務をマネジメントの観点から説明してください。
業務内容の詳細に記載した経験に限定してマネジメント経験を問う質問です。限定される対象は業務内容の詳細がほとんどなので、業務詳細に記載したマネジメントエピソードを準備しておきましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q10. 業務内容の詳細に記載の業務の中でトレードオフはありませんでしたか?それをどのように解決しましたか?
トレードオフと、それを解決する過程におけるマネジメント経験を問う質問です。品質やコスト、工期などのトレードオフを述べた上で、それを解決する過程でのマネジメント経験(人員や機械の配分調整)を解答しましょう。また、業務内容の詳細に記載のものに限定されていますので注意しましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q11. これまでの業務の中で、解決策選定の検討段階において実施した評価について教えて下さい。
検討段階における評価能力を問う質問です。解決策を実施しても依然として残る課題、および解決策を実施することで発生する悪影響(波及効果)は少なからずあるものです。それを事前にどう把握して分析し、他の解決策の候補と比較してどのような評価のもとで解決策決定に至ったのかを述べます。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q12. 業務の中で実施した技術者倫理に関する工夫を教えて下さい。
技術者倫理について問う質問です。コスト増加よりも公益を重視した工夫を行ったなどの解答が考えられます。
Q13. 継続研鑽CPDとはどのような制度ですか?
CPDはContinuing Professional Developmentの略で、日本語では継続研鑽という意味です。技術士のCPD制度は講習会やセミナーに参加することで単位が与えられるもので、技術士の資質向上のために年間50単位が目標とされています。
Q14. スケジュールが遅延した場合、どのように対応していますか?
マネジメント経験を問う質問であることに気づけましたか?スケジュールの問題に限定して、マネジメント経験を問うものです。人員や機械の配分調整を行うことで解決したというマネジメント経験を解答しましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q15. 3義務2責務の中で最も重視する項目を理由とともに教えて下さい。
技術者倫理綱領の中に、「技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先する」という文言があります。公衆の安全や健康、福利は公益のことです。つまり、公益を最優先とするよう求められています。公益を最も重視する項目として解答してください。
Q16. 3義務2責務に違反した場合、どうなりますか?
技術士法には行政罰と刑事罰があります。
- 行政罰:過度の義務責務不履行の場合に資格剥奪等の処分を受けます。
- 刑事罰:刑法による処罰です。守秘義務違反の場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金を受けることがあります。
Q17. なぜ今技術士を取得しようと考えたのですか?
技術士二次試験を受験する目的を問う質問です。技術士としての信用獲得や責任ある立場での業務獲得と、技術士会等への参加によるスキルアップの2点を述べておけば十分です。
Q18. いまの業務の中で技術士資格が必要となったことはありますか?
技術士二次試験を受験する目的に関連する質問です。素直に解答すれば問題ありません。
Q19. 業務内容の詳細に記載された業務の中でリーダーシップはどのように取られましたか?
リーダーシップ経験を問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。業務内容の詳細に記載した経験に限定した質問であることに注意して下さい。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q20. リーダーシップを発揮する上で行ったコミュニケーションの工夫を教えて下さい。
コミュニケーションについて問う質問ですが、リーダーシップ経験として話した内容にリンクする解答が求められています。リーダーシップの解答に用いた業務経験におけるコミュニケーションの工夫を用意しておくようにしましょう。当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q21. お客と意見が異なった時、どのように対応していますか?
リーダーシップ経験を問う質問であることに気づくことができるかがポイントです。いずれの業務経験についてでも構いませんが、お客(発注者)との関係に限定されています。相手を限定される場合には、お客様との関係に限定されることが多いため、お客とのエピソードを用意しておくのがおすすめです。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q22. 技術士に求められるコンピテンシーとしてのマネジメントとはどんなものですか?
マネジメントの定義を問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのマネジメントは一般的なマネジメントの定義より狭く特殊なので間違いのないように改めて確認しておきましょう。技術士としてのマネジメントの定義は、「業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物(製品、システム、施設、プロジェクト、サービス等)に係る要求事項の特性(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。」です。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q23. 技術力向上のために行なっていることはありますか?
現在のCPD取得に向けた行動を問う質問です。講習会への参加など、CPD取得に向けた活動を答えましょう。確認のために直近参加したセミナーの内容について聞かれることがありますので準備したおきましょう。
Q24. これまでの業務の中で、失敗した経験はありますか?改善点を教えて下さい。
解決策実施後の評価能力を問う質問です。解決までのプロセスにおける反省点、改善点から、その後の業務では意識を変えたなどの解答が考えられます。特に改善点としては、技術者としての能力不足に関するものが好ましく、数値を追ってしまったがために現場の施工性を無視していたなどです。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q25. これまでの業務の中で成功した経験について教えて下さい。また、その成功の理由は何だと思いますか?
解決策実施後の評価能力を問う質問です。予想通りうまく品質要求と工期短縮を実現したなどの内容が考えられます。しかしこの質問のメインは成功理由の分析です。検討ケース設定や関係者調整における工夫のうち、どれが大きく貢献したのか、また、それをその後の業務に活用していると伝えるとポイントが高いです。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q26. 業務経歴と業務内容の詳細を2〜3分程度で簡潔に教えて下さい。
業務経歴について経験業務と期間を順に述べた後、業務内容の詳細について簡単に述べます。業務内容の詳細については面接官は事前に目を通していますので、必要なところだけ抜粋しながら簡潔に述べるようにしましょう。
Q27. コミュニケーションにおいて気をつけていることは何ですか?
コミュニケーションについて問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのコミュニケーションの定義を確認しておきましょう。当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q28. 技術士が守るべき義務と責務を教えて下さい。
技術士の3義務2責務の定義を答える質問です。
- 信用失墜行為の禁止(義務):技術士又は技術士補は、技術士若しくは技術士補の信用を傷つけ、又は技術士及び技術士補全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
- 秘密保持(義務):技術士又は技術士補は、正当の理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。技術士又は技術士補でなくなった後においても、同様とする。
- 技術士の名称表示の場合の義務(義務):技術士は、その業務に関して技術士の名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示してするものとし、登録を受けていない技術部門を表示してはならない。
- 公益確保の責務(責務):技術士又は技術士補は、その業務を行うに当たっては、公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない。
- 資質向上の責務(責務):技術士は、常に、その業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない。
Q29. 品質やコストなどの要求事項のために、人員や機械等の配分を工夫した経験はありますか?
マネジメント経験を問う質問です。マネジメントの定義を理解していればこれがマネジメントを問う質問だとすぐに理解できるでしょう。改めて技術士に求められるコンピテンシーとしてのマネジメントの定義を確認しておいて下さい。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q30. 業務内容の詳細に記載した業務の解決策について現時点で評価して下さい。
解決策実施後の評価能力を問う質問です。解決までのプロセスにおける反省点、改善点から、その後の業務では意識を変えたなどの解答が考えられます。特に改善点としては、技術者としての能力不足に関するものが好ましく、数値を追ってしまったがために現場の施工性を無視していたなどです。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q31. 技術者倫理綱領の全10項目を述べて下さい。
技術者倫理綱領の内容については以下の記事が参考になります。
土木・建設部門の技術者倫理綱領【技術士二次試験口頭試験対策講座】
【本文】(10項目)
- 安全・健康・福利の優先
- 持続可能な社会の実現
- 信用の保持
- 有能性の重視
- 真実性の確保
- 公正かつ誠実な履行
- 秘密情報の保護
- 法令等の遵守
- 相互の尊重
- 継続研鑽と人材育成
Q32. 3義務2責務には、違反に対する罰則はあるのですか?
技術士法には行政罰と刑事罰があります。
- 行政罰:過度の義務責務不履行の場合に資格剥奪等の処分を受けます。
- 刑事罰:刑法による処罰です。守秘義務違反の場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金を受けることがあります。
Q33. 継続研鑽はなぜ必要なのですか?
継続研鑽の目的を問う質問です。技術者倫理綱領の前文に「技術士は、科学技術の利用が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し…」とあります。特に近年の科学技術の発展は著しく、適切に利用するためには常に最新技術を理解する必要があります。そのために継続研鑽に努め、公益の最大化を目指す必要があります。
Q34. これまでの業務経歴について、ご自身の立場を明確にした上で、1〜2分程度で簡潔に説明してください。
業務経歴について経験業務と期間を順に述べた後、業務内容の詳細について簡単に述べます。業務内容の詳細については面接官は事前に目を通していますので、必要なところだけ抜粋しながら簡潔に述べるようにしましょう。ただし、立場を明確にするという条件がありますので留意して述べましょう。
Q35.(経験年数の浅い受験者に対して)もっと経験を身につけた後に受験しようとは考えなかったのですか?
経験年数が浅い方は準備が必要な内容です。技術力を身につけていると自覚していること、技術士を取得することで技術士会等、より高度な技術力を身につけられる、責任ある立場での仕事を受けたい、などを理由として解答するのがおすすめです。
Q36. 明確な意思疎通のために意識していることはありますか?
コミュニケーションについて問う質問であることに気づけるかがポイントです。コミュニケーションの定義通りの質問内容となっていますので、改めて、技術士に求められるコンピテンシーとしてのコミュニケーションの定義を確認しておきましょう。当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q37. 技術士法の目的を教えて下さい。
技術士法の総則をそのまま答えればよいです。技術士法によれば、「この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。」とあります。
Q38. 公益と会社の利益が異なることはありましたか?どのように対処しましたか?
公益と会社の利益のトレードオフを伝えます。品質を確保するためにコスト増加が必要だったなどです。その上で、リーダーシップやマネジメント能力により解決したエピソードを述べましょう。リーダーシップやマネジメントの質問用として準備したエピソードと同じものを使いまわしてもOKです。
Q39. 3義務2責務違反に対して、どのような罰則がありますか?
技術士法には行政罰と刑事罰があります。
- 行政罰:過度の義務責務不履行の場合に資格剥奪等の処分を受けます。
- 刑事罰:刑法による処罰です。守秘義務違反の場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金を受けることがあります。
Q40. 要求事項を満足させるために、限られた資源を配分した経験はありますか?
マネジメント経験を問う質問です。マネジメントの定義を理解していればこれがマネジメントを問う質問だとすぐに理解できるでしょう。改めて技術士に求められるコンピテンシーとしてのマネジメントの定義を確認しておいて下さい。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q41. (海外経験者に対して)海外でのコミュニケーションにおいて、工夫していることはありますか?
海外経験者に対して問われることのある質問です。図面や3次元モデルを用いた非言語のコミュニケーションなどを答えるのが王道です。
Q42. 環境負荷低減の観点から、業務内容の詳細に記載した業務を説明して下さい。
技術者倫理について問う質問です。資材の選定段階における工夫や、転用を意識した施工順序設定による環境負荷低減、もしくは環境負荷低減に関する先端技術の導入などの解答が考えられます。業務内容の詳細に記載した経験に限定されているので注意しましょう。
Q43. 3義務2責務はなぜ守らないといけないのですか?
違反に対する罰則ではなく、技術士の在り方について問う質問であることに注意して下さい。3義務2責務を守ることで社会に与える効果や防止できる影響を解答します。
Q44. 技術士を取得しようと考えたきっかけは何ですか?
技術士二次試験を受験する目的を問う質問です。技術士としての信用獲得や責任ある立場での業務獲得と、技術士会等への参加によるスキルアップの2点を述べておけば十分です。
Q45. 技術士の取得は会社から推進されていますか?
ほとんどの会社で技術士取得は推進されていますので、管理職昇進やそれ以外の社員に向けて取得が推進されていることや、取得後の待遇の変化等について述べましょう。
Q46. 技術士有資格者と無資格者には、業務上どのような違いがありますか?
管理職昇進のために技術士を要件としていたり、昇給したりと各社の実際のところを伝えて下さい。ただし、給料や昇進以上に自身の成長や社会貢献が技術士取得の目的であることを伝えましょう。
Q47. 技術士取得後は、どのようなことを意識していきますか?
技術士取得後の抱負を問う質問です。スキルアップや自己研鑽に関する内容が良いでしょう。一文程度で良いので、パッと答えられるように準備しておきましょう。
Q48. あなたの会社とクライアントの利害が異なる経験はありましたか?どのようにして納得してもらいましたか?
クライアントとの関係に限定した上で、リーダーシップ経験を問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q49. これまでの業務の中で、多様な関係者の利害を調整した経験はありますか?
リーダーシップの定義をそのまま用いた質問文となっています。これがリーダーシップ経験を問う質問であることに気づけるかがポイントです。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q50. 技術士に求められるコンピテンシーのうち、リーダーシップとマネジメントについて、どのようなものか、それぞれの違いを明確にして教えて下さい。
技術士に求められるコンピテンシーとしての定義を確認しておきましょう。リーダーシップの定義は、「業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。」です。一方、マネジメントの定義は、「業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物(製品、システム、施設、プロジェクト、サービス等)に係る要求事項の特性(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。」です。当記事最後にリーダーシップ、マネジメントの対策参考リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q51. 業務内容の詳細において、解決策を採用する際にどのような評価を行いましたか?
評価に関する質問です。業務内容の詳細に限定された質問ですので、そちらに記載の解決策を採用する際に、他の解決策の候補に比べてどのようなメリットがあったのかを説明しましょう。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q52. 業務内容の詳細に記載の業務を技術者倫理の観点で説明してください。
技術者倫理について問う質問です。コスト増加よりも公益を重視した工夫を行ったなどが考えられます。業務内容の詳細に記載した業務に限定されているのて注意して下さい。限定される対象は業務内容の詳細の業務なので、業務内容の詳細に記載した業務の中でのエピソードを準備しておくことをおすすめします。
Q53. 3義務2責務の中で最も重視すべき項目は何だと思いますか?
技術者倫理綱領の中に、「技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先する」という文言があります。公衆の安全や健康、福利は公益のことです。つまり、公益を最優先とするよう求められています。公益を最も重視する項目として解答してください。
Q54. 技術者倫理綱領の前文を述べて下さい。
【前文】
技術士は、科学技術の利用が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して安全で持続可能な社会の実現など、公益の確保に貢献する。
技術士は、広く信頼を得てその使命を全うするため、本倫理綱領を遵守し、品位の向上と技術の研鑚に努め、多角的・国際的な視点に立ちつつ、公正・誠実を旨として自律的に行動する。
Q55. 技術者倫理綱領は全部で何項目ありますか?
技術者倫理綱領は全部で10項目あります。10項目についてそれぞれ簡単な説明もできるようにしておきましょう。
Q56. 部下や後進の指導教育で気をつけていることはありますか?
人材育成に関する質問です。業務に関する細かい指導というよりも、技術者としての今後を支えるための指導についての内容が適切です。例えば、現場を見ることで数値と感覚を擦り合わせることや、公益を重視する重要性を伝える等です。
Q57. 業務内容の詳細に記載の業務について、外注業者を含めた組織構成、およびご自身の立場を教えて下さい。
チームの規模を把握することで、業務内容のイメージを明確にするための質問です。正直に答えれば問題ありません。外注業者も含めて何人程度か即答できるように準備しておきましょう。
Q58. 業務の中で、トレードオフの関係を解決した経験について教えて下さい。
トレードオフと、それを解決する過程におけるマネジメント経験を問う質問です。品質やコスト、工期などのトレードオフを述べた上で、それを解決する過程でのマネジメント経験(人員や機械の配分調整)を解答しましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q59. (施工計画を選択科目とした場合)施工計画の中であなたの得意分野は何ですか?
こちらは実際に過去に質問を受けたという方がいらっしゃいます。施工計画を選択科目とした場合に、範囲の広さから問われることがあるようです。正直に伝えればOKですが、口頭試験の限られた時間を有効活用するためには、リーダーシップ等の解答に用いるエピソードと同じものを解答しておくのがベターです。そこにギャップがあると説明のために時間が奪われてしまいます。
Q60. 予算不足になりそうな場合、どのように対応していますか?
マネジメント経験を問う質問であることに気づけるかがポイントです。予算の問題に限定して、マネジメント経験を問うものです。人員や機械の配分調整を行うことで解決したというマネジメント経験を解答しましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q61. 外部とのコミュニケーションにおいて、工夫していることを教えて下さい。
社外の関係者との意思疎通に限定して、コミュニケーションについて問う質問です。発注者との関係に限定される場合もありますので、発注者との関係におけるコミュニケーションの工夫を準備しておくのがおすすめです。当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q62. 業務内容の詳細に記載された業務について、利害の異なる関係者はどんな人がいましたか?その利害をどのように調整しましたか?
リーダーシップ経験を問う質問です。ただし、業務内容の詳細に記載した業務経験に限定した質問であることに注意が必要です。まず、発注者や下請業者との関係とともに、コストや工程などどの観点で利害が異なったのかを述べます。その上で、両者が納得するような利害調整、すなわちリーダーシップを発揮したエピソードを説明しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q63. 後輩や部下に対する指導において工夫していることはありますか?
人材育成に関する質問です。業務に関する細かい指導というよりも、技術者としての今後を支えるための指導についての内容が適切です。例えば、現場を見ることで数値と感覚を擦り合わせることや、公益を重視する重要性を伝える等です。
Q64. 同僚の倫理違反を見つけた場合、どうしますか?
倫理違反に対する対応は以下の流れです。
- 倫理違反であることを確認する
- 説得を試みる
- 内部告発する
ここで、内部告発先は監督官庁です。これも聞かれる可能性があるので覚えておきましょう。
Q65. 技術士を取得することであなたはどう変わることができますか?
技術士二次試験を受験する目的、および社内外での待遇に関する質問です。技術士としての信用獲得や責任ある立場での業務獲得と、技術士会等への参加によるスキルアップの他、社内での待遇やあなたが期待する効果を述べます。
Q66. 技術士を取得することで昇給等、会社から補助が出るのですか?
管理職昇進のために技術士を要件としていたり、昇給したりと各社の実際のところを伝えて下さい。ただし、給料や昇進以上に自身の成長や社会貢献が技術士取得の目的であることを伝えましょう。
Q67. 技術士を取得すると業務上あなたにどんなメリットがありますか?
管理職昇進のために技術士を要件としていたり、昇給したりと各社の実際のところを伝えて下さい。ただし、給料や昇進以上に自身の成長や社会貢献が技術士取得の目的であることを伝えましょう。
Q68. 技術士取得後の抱負を教えて下さい。
スキルアップや自己研鑽に関する内容が良いでしょう。一文程度で良いので、パッと答えられるように準備しておきましょう。
Q69. CPD取得について、現在あなたが取り組んでいることはありますか?
現在のCPD取得に向けた行動を問う質問です。講習会への参加など、CPD取得に向けた活動を答えましょう。確認のために直近参加したセミナーの内容について聞かれることがありますので準備したおきましょう。
Q70. 日本以外のの技術士資格制度を知っていますか?その制度について概要を教えて下さい。
アメリカのPE(プロフェッショナルエンジニア)、イギリスのCE(チャータードエンジニア)、中国の登録工程士、韓国のPEなどがありますが、いずれか一つ取り上げて概要程度を話せるようにしておけば十分です。
Q71. 業務内容の詳細に記載の業務について、採用した解決策について、いま考えられる改善点はありますか?
解決策実施後の評価能力を問う質問です。解決までのプロセスにおける反省点、改善点から、その後の業務では意識を変えたなどの解答が考えられます。特に改善点としては、技術者としての能力不足に関するものが好ましく、数値を追ってしまったがために現場の施工性を無視していたなどです。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q72. 発注者とのコミュニケーションにおいて、どのような観点を重視してきましたか?
コミュニケーションについて問う質問です。ここでは発注者との関係に限定した質問となっていますので注意が必要です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのコミュニケーションの定義を確認し、的確に解答しましょう。当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q73. 業務の中で利害の異なる関係者間の調整を行った経験を教えて下さい。
リーダーシップ経験を問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q74. これまでの業務で発揮したマネジメント経験について教えて下さい。
マネジメント経験を問う質問です。技術士に求められるコンピテンシーとしてのマネジメントの定義を確認し、着実に得点していきましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q75. 業務の中で、人員、機械や資材、予算、情報等の配分を調整した経験について教えて下さい。
マネジメント経験を問う質問です。マネジメントの定義を理解していればこれがマネジメントを問う質問だとすぐに理解できるでしょう。改めて技術士に求められるコンピテンシーとしてのマネジメントの定義を確認しておいて下さい。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q76. 業務内容の詳細において、解決策を決定するにあたり、どのような評価を行いましたか?
評価に関する質問です。業務内容の詳細に限定された質問ですので、そちらに記載の解決策を採用する際に、他の解決策の候補に比べてどのようなメリットがあったのかを説明しましょう。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q77. 関係者間で利害が異なることはよくありますよね?そのような場合、どのようにして全員に納得してもらいましたか?
リーダーシップ経験を問う質問です。納得という言葉は、どのように調整したかという意味で理解しましょう。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を改めて確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q78. 発注者と意見が異なる経験はありましたか?どのようにして対処しましたか?
リーダーシップ経験を問う質問ですが、発注者との関係に限定している点に注意が必要です。限定される対象は発注者が多いので、発注者とのエピソードを1つ準備しておけば問題ありません。技術士に求められるコンピテンシーとしてのリーダーシップの定義を改めて確認した上で的確に、かつ簡潔に解答しましょう。当記事最後にリーダーシップに関する質問への対策講座の参考サイトを載せていますのでご確認ください。
Q79. 業務内容の詳細に記載された業務の中で、どのようにしてコミュニケーションを図ってきましたか?
コミュニケーションについて問う質問です。業務内容の詳細に記載した業務経験に絞った聞き方をしています。業務内容の詳細に関連づけた質問は頻繁に出題されますので、業務内容の詳細に記載した経験におけるコミュニケーションの工夫を1つ準備しておきましょう。また、当記事の最後にコミュニケーションに関する参考記事を載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q80. これまでの業務の中でトレードオフの関係にあったことを教えて下さい。また、どのように対処しましたか?
トレードオフと、それを解決する過程におけるマネジメント経験を問う質問です。品質やコスト、工期などのトレードオフを述べた上で、それを解決する過程でのマネジメント経験(人員や機械の配分調整)を解答しましょう。当記事最後にマネジメントの質問対策の参考記事リンクを載せていますのでチェックしておいて下さい。
Q81. 業務内容の詳細にある解決策を採用する時に、どのような観点で採用を判断しましたか?
評価に関する質問です。業務内容の詳細に限定された質問ですので、そちらに記載の解決策を採用する際に、他の解決策の候補に比べてどのようなメリットがあったのかを説明しましょう。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q82. 業務の中で環境負荷に対して注意していることはありますか?
技術者倫理について問う質問です。資材の選定段階における工夫や、転用を意識した施工順序設定による環境負荷低減、もしくは環境負荷低減に関する先端技術の導入などの解答が考えられます。
Q83. 後進の育成にあたり、どのような工夫をしていますか?
人材育成に関する質問です。業務に関する細かい指導というよりも、技術者としての今後を支えるための指導についての内容が適切です。例えば、現場を見ることで数値と感覚を擦り合わせることや、公益を重視する重要性を伝える等です。
Q84. 技術者倫理の観点から、業務遂行にあたり意識していることを教えて下さい。
技術者倫理について問う質問です。コスト増加よりも公益を重視した工夫を行ったなどの解答が考えられます。
Q85. 業務上必要となる法律を知っていますか?
建設業法や労働基準法、労働安全衛生法について概要を話せるようにしておきましょう。
Q86. 技術士資格制度の目的を教えて下さい。
技術士資格を定めているのは技術士法ですので、技術士法の目的をそのまま答えればよいです。技術士法によれば、「この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。」とあります。
Q87. 技術士制度が無かった場合、どのような問題が生じますか?
社会に重大な影響を与えうる科学技術を適切な方向で使用する担い手として技術士が存在します。技術士制度がない、すなわち技術士がいなければ科学技術が不適切な方向で使用され、大事故の発生等、公益を大きく損なう危険があります。
Q88. 秘密保持の秘密とは何を指しますか?
秘密保持の定義によると「業務に関連して当事者同士で知り得た一切の情報。口頭、文章、電磁的記録、その他いかなる形態、媒体も含む。」を指します。
Q89. 秘密保持違反の罰則は何ですか?
技術士法には行政罰と刑事罰があります。
- 行政罰:過度の義務責務不履行の場合に資格剥奪等の処分を受けます。
- 刑事罰:刑法による処罰です。守秘義務違反の場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金を受けることがあります。
Q90. 反倫理行為の事例を挙げてください。
有名なニュースを1つ2つ情報収集し、概要を述べられるようにしておきましょう。公益よりも私益を優先したことで発生した不具合(手抜き工事)などがよいでしょう。
Q91. 会社から倫理違反を指示された場合、どうしますか?
倫理違反を指示された場合の対応は以下の流れになります。
- 倫理違反であることを確認する
- 説得を試みる
- 内部告発する
Q92. 自己研鑽のために実施していることは何ですか?
継続研鑽に関する質問です。技術士会も推奨しているCPD取得に向けた活動を解答しましょう。
Q93. 最近だとCPD取得可能なセミナーは何に参加されましたか?
現在のCPD取得に向けた行動を問う質問です。少なくとも今年中に受けたセミナーについて述べて下さい。昨年などの経験を話すと、継続研鑽できていないとみなされる恐れがあります。
Q94. 技術士資格取得後、自己研鑽のためにどのようなことを実施しますか?
技術士取得後は技術士会への入会する、技術士コミュニティから高度な技術情報を取り入れるなど、技術士資格を取得したからこそ可能な自己研鑽について解答してください。
Q95. あなたが技術士にふさわしい理由を教えて下さい。
「技術士にふさわしい」というのは、「技術士に求められるコンピテンシーを満足している」と言い換えることができます。リーダーシップやマネジメント等は他の質問でアピールすることができるとして、特に問題解決能力について解答するのがおすすめです。問題分析手法や複数の解決方法を検討して比較した上で採用したことなど、多角的な視点から合理的に問題解決にあたったことを述べましょう。
Q96. 業務内容の詳細に記載の業務において、採用した解決策のほかにどのような解決策を考えていましたか?また、それはなぜ採用しなかったのですか?
評価に関する質問です。業務内容の詳細に限定された質問ですので、そちらに記載の解決策を採用する際に、他の解決策の候補に比べてどのようなメリットがあったのかを説明しましょう。また、採用した解決策についても必少なからずデメリットはあったはずです。それを踏まえてもそちらを採用した理由を論理的に説明しましょう。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q97. 技術者倫理に関して、最近のニュースで気になっていることを教えて下さい。
有名なニュースを1つ2つ情報収集し、概要を述べられるようにしておきましょう。技術者倫理なので、公益よりも私益を優先したことで発生した不具合(手抜き工事)などがよいでしょう。
Q98. 業務内容の詳細において、解決策を実行する上で予想された波及効果を教えて下さい。また、それに対して事前にどのような対策を実施したか教えて下さい。
検討段階における評価能力を問う質問です。まず、業務内容の詳細に限定された質問ですので注意しましょう。解決策を実施しても依然として残る課題、および解決策を実施することで発生する悪影響は少なからずあるものです。それを事前にどう把握して分析し、どのような予防、対策を取ったのかを述べます。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q99. 業務内容の詳細に記載の業務経験は、その後の業務にどのように活かされていますか?
解決策実施後の評価能力を問う質問です。解決までのプロセスにおける反省点、改善点から、その後の業務では意識を変えたなどの解答が考えられます。特に改善点としては、技術者としての能力不足に関するものが好ましく、数値を追ってしまったがために現場の施工性を無視していたなどです。また、業務内容の詳細に限定された質問ですので注意しましょう。当記事の最後に評価に関する対策記事リンクを載せていますのでチェックして下さい。
Q100. 技術士の定義を知っていますか?
技術士法第2条に記載があります。「この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。」
Q101. 技術士はなぜ必要だと思いますか?
技術士の存在理由を問う質問です。技術士法および技術者倫理綱領を見ると、技術士の存在理由が見えてきます。技術士法より、「この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。」です。また、技術者倫理綱領より、「技術士は、科学技術の利用が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して安全で持続可能な社会の実現など、公益の確保に貢献する。」です。従って、解答としては、「社会に大きな影響を与えうる科学技術を適切な方向で使用する者として技術士があることで科学技術の担い手を定め、国民経済や社会の発展を図るため」です。
Q102. 公益とは何ですか?
公益とは、公衆の安全、健康、福利を指します。
Q103. 技術士受験の動機を教えて下さい。
技術士二次試験を受験する目的を問う質問です。技術士としての信用獲得や責任ある立場での業務獲得と、技術士会等への参加によるスキルアップの2点を述べておけば十分です。
Q104. 技術士取得後は、技術士としての資質向上のためにどのようなことに取り組む予定ですか?
技術士取得後は技術士会への入会する、技術士コミュニティから高度な技術情報を取り入れるなど、技術士資格を取得したからこそ可能な自己研鑽について解答してください。
Q105. 業務内容の詳細に記載の経験について、あなたが技術士にふさわしいことをアピールして下さい。
「技術士にふさわしい」というのは、「技術士に求められるコンピテンシーを満足している」と言い換えることができます。リーダーシップやマネジメント等は他の質問でアピールすることができるとして、特に問題解決能力について解答するのがおすすめです。問題分析手法や複数の解決方法を検討して比較した上で採用したことなど、多角的な視点から合理的に問題解決にあたったことを述べましょう。
Q106. 働き方改革のためにあなたや会社が実施していることはありますか?
近年の働き方改革の流れを受けてか、過去に質問された事例があります。個人の行動は大丈夫だと思いますが、会社としての活動も事前に調べておきましょう。
Q107. 最近の建設業界のニュースで特に印象に残っていることを教えて下さい。
有名なニュースを1つ2つ情報収集し、概要を述べられるようにしておきましょう。特に、技術者倫理や環境負荷に関するテーマのものを少なくとも1つは準備しておいて下さい。
Q108. 最後に何か言っておくことはありますか?
口頭試験最後に聞かれることがありますが、「特にありません」ではなく、技術士を取得した後の抱負を述べるようにしましょう。
以上、全108問の想定質問集でした。
口頭試験対策の参考書よりも、まずは基本的な想定質問に対する解答文章をしっかりと作り込むことが重要です。
口頭試験で問われるコンピテンシーについて知りたい方は、以下の記事が参考になります。