フライアッシュとは?

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フライアッシュとは、混和剤の一つで、石炭発電所等で燃焼排ガス中に浮遊する微細な灰を集塵器で捕集したものです。

強熱減量や粉末度でⅠ~Ⅳ種に分類され、より球形で未燃カーボン量が小さいものが良質とされています。

Ⅰ種Ⅱ種Ⅲ種Ⅳ種
二酸化ケイ素(%)45.0以上
湿分(%)1.0以下
強熱減量(%)3.0以下5.0以下8.0以下5.0以下
密度\((g/cm^2)\)1.95以下
粉末度45μmふるい残分(%)10以下40以下40以下70以下
比表面積\((cm^2/g)\)5000以上2500以上2500以上1500以上
フロー値比(%)105以上95以上85以上75以上
活性度指数(%)材齢28日90以上80以上80以上60以上
材齢91日100以上90以上90以上70以上

ポゾラン反応によりコンクリートを密実にしたり、アルカリシリカ反応を抑制したり、発熱を抑えたりと、様々なメリットがあります。

一方で、ポゾランによりコンクリート中のアルカリを消費するため、中性化を促進させる危険なデメリットには注意が必要です。

さて、フライアッシュの特徴とそのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

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ポゾラン反応

フライアッシュはコンクリートの水和反応に伴ってポゾラン反応を起こします。

ポゾラン反応とは、フライアッシュに含まれるSiとAlが媒体となり、コンクリートに中の水酸化カルシウム\(Ca(OH)_2\)を分解させる反応のことです。

\(Ca(OH)_2+[SiO_2+AL_2O_3]\)
\(→nCaO, SiO_2, H_2O\)
\(3CaO, AL_2O_3, 6H_2O\)

この反応によりカルシウムシリケート水和物を生成し、コンクリートを緻密化するメリットがあります。

しかし、ポゾラン反応によりコンクリート中のOH基が減少して水\(H_2O\)となるため、コンクリートのアルカリは減少してしまいます。

すなわち、コンクリートを酸性側に近づけるので、中性化の進行を促進させてしまうというデメリットもあるのです。

フライアッシュコンクリートを使用する場合は、打設後に十分な湿潤養生を行い、中性化対策をしましょう。

温度ひび割れの抑制

先に紹介したポゾラン反応はほとんど発熱を伴わない化学反応です。

その上でカルシウムシリケート水和物により緻密化するので、少ないセメント量で高い強度のコンクリートを実現可能です。

セメント量を減らすことでコンクリート打設後の温度上昇を抑制でき、温度ひび割れがクリティカルなマスコンクリートに効果的です。

化学的抵抗性の向上

混和材は化学的抵抗性を向上させます。

中でもフライアッシュB種は、混入率を15%以上とすることでアルカリシリカ反応を抑制することができます。

一方で、前述の通り中性化を促進させてしまうデメリットには注意が必要です。

空気連行性の低下

フライアッシュの強熱減量は、炭素含有量の指標になりますが、未燃炭素含有量はAE剤を吸着し、空気連行性を低下させてしまいます。

つまり、フライアッシュとAE剤は相性が悪いので、AE剤を用いる場合は注意しましょう。

※フライアッシュ用AE剤を用いることで連行空気を安定させることが可能です。(回収水のスラッジ固形分が多い場合は多量のAE剤が必要。)

ボールベアリング効果

フライアッシュは表面が滑らかな球場を呈しており、ボールベアリング効果を発揮してコンクリートのワーカビリティを改善することができます。

ボールベアリング効果とは、簡単に言うと球が転がることでコンクリートを広げる効果です。

長期強度の増進

十分な湿潤養生により、長期にわたって強度が増進し、水密性も向上させることができます。

しかし、フライアッシュのポゾラン反応が緩やかな反応であることから、フライアッシュコンクリートは初期の強度発現が遅くなります。

そのため、フライアッシュの粉末度を大きくする、水結合比を小さくする、高温養生を行うなどの対策が必要です。

また、硫酸ナトリウム等を投入することで、硫酸塩がフライアッシュのポゾラン反応を促進し、初期強度を高めることが可能です。