流動化コンクリートとは?高流動コンクリートとの違い・流動化剤の使い方

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流動化コンクリートとは、工場で練り混ぜられた軟練りコンクリートの現場到着後に流動化材を加えてスランプを高めたコンクリートのことです。

配合時に流動性を確保する流動化コンクリートとは違い、現場で流動性を高めたコンクリートです。

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使用方法

流動化材は粉体で、ホットケーキミックスみたいな袋に入っています。

まさにホットケーキを作る感覚でミキサー車に投入後、1分程度撹拌するだけで完成します。

特徴

以下、流動化コンクリートの特徴をご紹介していきます。

スランプの増加

流動化材を添加する前のコンクリートをベースコンクリートと呼びます。

流動化コンクリートにすることでスランプを増加させることが可能で、流動化材の添加量に比例してスランプが増加します。

ただし、流動化材が過大になると材料分離リスクが増加するためスランプ増大量の上限をベースコンクリートよりも+10cm程度とされています。

また、コンクリート標準示方書では、増大後のスランプを通常18cm以下にするよう規定されています。

スランプ増加により、フレッシュコンクリートの充填性改善、ポンパビリティ(圧送性)改善等のメリットがあります。

材料分離リスクの増加

流動化コンクリートはコンクリートの降伏強度が低下することでスランプが増加すると同時に、材料分離抵抗性が減少してしまいます。

流動化材投入予定のベースコンクリートは、細骨材量を10〜15%程度増やした配合にする必要があります。

特に微粒分(粒径0.15mm以下)の骨材が不足すると材料分離及びブリーディングの増加に繋がってしまいます。

単位水量の減少

同じスランプを軟練りで製造する場合に比べて、単位水量を小さくすることができます。

軟練りコンクリートは単位水量によってスランプを確保するのに対し、流動化コンクリートは必要なスランプの一部を流動化材によって確保するためです。

一般に軟練りよりも10〜15%ほど単位水量を小さくすることができます。

スランプ保持性能の低さ

流動化後して改善したスランプは劣化が早いため、現場にて流動化材を攪拌した後、20〜30分以内に打設するようにします。

ここで、30分後にもう一度流動化材を投入してしまうと、材料分離が激しくなり、逆に打設しにくくなってしまうので注意しましょう。(配合通りの施工でないため、打設できたとしても違反になります)

圧縮強度

流動化コンクリートの圧縮強度は、空気量に変化が無い限りはベースコンクリートと変わりません。

ここが流動化コンクリートの便利なところで、強度とスランプがトレードオフになるのが通常の配合設計ですが、流動化コンクリートは両立させることが可能なんです。

乾燥収縮量の低減

同じスランプを得るための単位水量が減少しているため、乾燥収縮量も低減されます。

単位水量は同じスランプの軟練りコンクリートに比べて10〜15%減少するとお話ししましたが、乾燥収縮量についても10〜15%程度減少することがわかっています。

ブリーディング量の低減

単位水量の低減により、ブリーディング量も減少させることができます。

ブリーディングは微粒分からなる脆弱層(レイタンス)を形成してしまいますが、一方でコンクリート表面を湿潤に保ち、プラスチック収縮ひび割れを低減する効果もあります。

特に夏季に流動化コンクリートを使用する場合は、プラスチックひび割れ予防のために、散水など十分な初期養生が必要です。

添加量

流動化材の添加量に比例して流動化コンクリートのスランプが増加しますが、添加量は温度にも関連して決定されます。

ベースコンクリートの温度が一般的な範囲である5〜30℃にある場合は、高いほど流動化材の効果が発揮されやすく、少ない添加量でスランプ増加が可能です。

品質検査

流動化材を現場で投入する現場製作になるため、品質管理の観点から投入前後でスランプを測定し、計画通りであることを確認する必要があります。

投入後だけ測定するのはNGですので、ポイントとして抑えておきましょう。

混和剤との相性に注意!

流動化材と混和剤を併用する場合には、両者の相性によってはこわばりを生じて、うまく流動性を確保できないことがあります。

 

以上、今回は流動化コンクリートの特徴を解説しました。

過密配筋のRCが増加傾向にある近年は、コンクリートに高い流動性が求められており、流動化コンクリートの需要や施工機会が増えています。

製造業者、施工者の方々はぜひ注目しておいてください。