コンクリートの基本成分は、セメント、水、骨材、空気です。種類によっては混和材や混和剤を加えます。ちなみにセメントと水と空気だけのものはモルタルと呼びます。
コンクリートを構成する材料の体積比は下図の通りです。
セメント
まずセメントは、一般的にポルトランドセメントというのを使用します。
セメントと言われたらポルトランドセメントだと思えば間違いないです。
コンクリートの仕様表示では「27-12-20N」などと表示しますが、最後の「N」はノーマルを表し、ノーマルとはポルトランドセメントを指します。
ポルトランドセメントに対して、混和材を5%以上加えた場合に、高炉セメント、フライアッシュセメントなどの言い方をします。
骨材
骨材は5mm以下の細骨材と、5mm以上の粗骨材があります。
どちらが良いというわけではなく、バランスによってワーカビリティが良かったり、材料分離しにくかったりします。
水
上水道水、地下水、回収水などが使用できます。
上水道水以外については、塩化物イオン量や懸濁物質等の基準を満たす必要があります。
セメントの完全水和に必要な水量はセメント量の約40%で、25%程度がセメントと科学的に結合し、15%程度がゲル水として吸着されます。
混和材
「セメント+水+骨材+空気」が基本成分ですが、+αで混和材を加える場合があります。
混和材には、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム等があります。
混和材はコンクリートに性能を付加することができ、強度増加・アルカシリカ反応の抑制・水和熱抑制などのメリットがあります。
混和剤
混和剤と混和材は読み方は同じですが全く別物です。
コンクリートに追加性能を付与するという点では同じですが、混和剤はごく少量だけ加える液体洗剤みたいな感じです。
減水剤、AE剤、流動化剤があり、高性能AE減水剤のようにそれぞれの上位互換となるものもあります。
効果としては、コンクリート中の空気量を増加させることで凍結融解抵抗性を向上させたり、単位水量を小さく保ったままスランプを大きくしてワーカビリティを向上させたりできます。