膨張材とは?

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膨張材とはJIS A 6202に規定された混和材の1つで、水和反応によってエトリンガイトや水酸化カルシウム結晶を生成し、モルタルやコンクリートを膨張させるものです。

乾燥収縮や温度変化に伴う収縮ひび割れを低減させる効果があります。

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種類

膨張材を使用したコンクリートを膨張コンクリートと呼び、大きく2つの用途に区分されます。

収縮補修コンクリート

コンクリートの乾燥収縮ひび割れを補修し、ひび割れの低減を目的とする膨張コンクリートです。

膨張材を\(20~30kg/m^3\)程度使用したもので、膨張材未使用のものと同程度の圧縮強度を有します。

ケミカルプレストレストコンクリート

こちらは膨張材を多量に使用したもので、発生する膨張力で鉄筋を拘束し、プレストレスを与えます。

通常のプレストレストコンクリートでは鉄筋を物理的に引っ張ってプレストレスを与えているのに対し、膨張材の水和反応を経由して間接的にプレストレスを与えていることから「ケミカル」プレストレスと呼んでいます。

乾燥収縮ひび割れ対策に限らず、温度上昇を伴うコンクリートの水和反応とは別の水和反応による膨張であることを利用して、近年はコンクリートの水和反応に伴う温度上昇・温度ひび割れを抑制するための「水和熱抑制型膨張材」としての使用実績が増加しています。

膨張材の膨張プロセスでは十分な水が必要とされることから、十分な水の供給と養生管理が必要です。